「さあ、これから遺品整理をしよう」
そうは思っても、一体遺品整理は何から始めたら良いのか分からない方がほとんどです。
とりあえず手近なものから片付けてみようと思っても、
「これは捨てて良いものなのか」それとも「残すべきものなのか」迷ってしまってなかなか作業が進まない。
いつまで経っても終わりが見えず、やる気がなくなる。
一体何から手をつけたら良いのか分からない。
というように、遺品整理は非常に大変な作業です。
今回は、「遺品整理を始める前に知っておくべき、遺品整理のコツと心構え」を紹介します。
目次
遺品整理とは?
遺品整理とは、故人が遺したものを整理したり、処分したりする作業です。
整理するものや内容は故人によって、様々です。
「故人が終活をしっかりしていて、あらかじめ身の回りを整理していてくれたから簡単な家具を片付けるだけで済んだ」という人もいれば、「故人の家は物がいっぱいで何から手をつけていいか分からない」という人もいます。
遺品整理の中には、故人の衣服や生活雑貨はもちろんのこと、故人が住んでいた家や土地までもを整理すると言うこともあります。
作業内容は人によって千差万別ですが、誰にとっても大変な作業であるというのは間違いありません。
遺品整理はなんのために?
遺品整理は誰のために行うのでしょうか。
もちろん故人のためというのもありますが、一番は残された遺族のためです。
たとえば故人が賃貸住宅に住んでいたならば、遺品整理をして部屋を退去しなければいつまでも遺族の金銭的負担になります。
また一軒家に住んでいても、その家が空き家になってしまえば、家事や良からぬ人のたまり場になり、ご近所に迷惑をかけるという場合もあります。
故人の遺品と向き合い、遺族がこれからの人生をより良く生きていくために遺品整理はするひつようがあるです。
遺品整理を失敗しないためのポイント
では、遺品整理を始めようと思ったとき、まずは何から始めるべきなのでしょうか?
遺品整理を始める前に考えるべきポイントをそれぞれ紹介します。
1.期限を決める
まず最初にやるべきことは大まかな予定や期限を決めることです。
まず最初にゴールを設定することで、そこから逆算していつまでに何をしなければいけないかが明確になります。
逆に、このゴールの設定をしないまま進めてしまうといつまでもダラダラと遺品整理をしてしまい、いつになっても終わらないという事態になりかねません。
いきなり期限を決めるのはあくまでいつまでに何をしなければ行けないかの目安をわかりやすくするため。なので、厳密に予定を設定する必要はありません。期限を決めた後予定を入れてみると、この期限ではどうしても無理そうなら期限をもう少し伸ばしてもOK。
「いつまでには終わらせたい」
という自身の希望で設定してみましょう。
賃貸住宅の場合、「家賃がかかる来月末までには終わらせたい」と言った設定でも良いでしょう。
まずは「いつまでに終わらせるぞ」という期限を自分の中で設定することが遺品整理を始めるための第一歩です。できればカレンダーなどに期限を書き込んでみるとわかりやすくなって良いでしょう。
2.やることリストを作る
期限を決めたら「やることリスト」を書き出しましょう。
頭の中ではわかっていても、実際文字として紙に頭の中の考えを書き出して見ると頭がスッキリして予定を組み立てやすくなります。
この時のコツは、どんな些細なことでもできる限り書き出して見ること。
普段当たり前にしていることでも遺品整理という慣れないことをしているとうっかり忘れてしまうことも多いのです。
できる限り、思いつくことを実際に紙に書き出してみましょう。
3.大まかな計画を立てる
やることリストを作った後は、いつそれをやるかの大まかな予定を立てましょう。
この時、親戚などと予定を調整して形見分けをいつやるかの予定も設定しましょう。ギリギリになると調整していないと関係者と予定を合わせることが難しくなってしまいます。
後々のトラブルにならないためにも、最優先で関係者との形見分けの予定を組みましょう。
4.貴重品を探し出す
予定を組み、やることが明確になったら、いよいよ遺品整理の作業がスタート。
まず何よりも最優先でやるべきことは、遺書や貴金属などの貴重品を探し出すこと。
特に遺書や土地の権利書などの重要書類は家具の中に隠していたりするので見つかりにくいことが多いです。
後々業者に依頼するなら、見つけられなかった書類を見つけてもらうようにお願いすることもできるので「どんな貴重品が見つかっていないのか」を分かるようにしておきましょう。
また、見つけた貴重品は専用のダンボールやケースにまとめて保管するなど、無くさないように注意しましょう。
5.必要な物と不要な物を仕分ける
貴重品を見つけたら、次は不要なものと必要なものを仕分けしましょう。
仕分ける時のコツは不要なものを探すのではなく、必要なものを探すようにしましょう。そして、自分が必要だと感じなかったものはきっぱりと処分してしまうようにしましょう。
6.関係者と形見分けをする機会を設ける
遺族や親戚などの関係者と形見分けをする機会は必ず設けましょう。
遺品を処分してしまった後に、親戚と揉めることだけは今後のためにも絶対避けなければいけません。
もしどうしても形見分けに参加する時間が作れなかったり、形見分けをする必要がないと言う関係者がいた場合には、必ず「遺品を処分しても文句を言わない」と言う言質を取りましょう。
できることなら一筆書いてもらうとなお安心です。
その時も「お願いする遺品回収業者の決まりで一筆書いてもらうことになっている」などと言えば反対する方はいないでしょう。
7.ゴミの出し方や処分方法について調べる
ゴミの出し方は県や地域によって違います。あらかじめどのようにゴミを出せば良いのかを調べておきましょう。
また、ゴミはゴミ回収の日だけでなく、処分場に直接持っていって引き取ってもらうこともできます。それぞれの地域にゴミ出しのルールがあるので、市町村役場などに問い合わせをしてみましょう。
また、まだ使えるものはゴミとして捨てる他に、リサイクルショップなどに売ったり、ネットオークションなどで販売することもできます。
まだ使えるものは積極的に売ってリサイクルする方がエコですし、お金にもなるので積極的に利用したいですね。
8.どこまで自分でやるか決める。業者に頼むという選択肢も!
遺品整理は自分で全部やらなくても、遺品整理専門の業者に依頼をすることもできます。多少料金はかかりますが、大型家電や大量の衣服の処分などを1日でやってもらえるので仕事が忙しいなど、遺品整理に時間が取れない方にはおすすめです。
また、安く抑えるならリサイクル業者に不用品の回収を依頼することもできます。しかし、リサイクル業者の場合、遺品整理を専門に扱っている訳ではないので、遺品をぞんざいに扱われたり、家具の中に貴金属を見つけても着服するなどのトラブルもあるようです。
まとめ:できるものは自分で、できないものは専門業者に。
何度も言うようですが、遺品整理は非常に大変な作業です。
遺品整理は周りに相談できる人もなかなかいないので、孤独な辛い作業になりがちです。
今は遺品整理をサポートしてくれる様々なサービスがあるので、それらを賢く利用するのがオススメです。
特に私のおすすめは、最初から最後まで全て遺族でやるのではなく、貴重品と遺す大切なものを仕分けた後は遺品回収業者に依頼することです。
遺品整理だからと言って全てを遺族だけでやりきる必要はありません。大変な部分は専門の業者に手伝ってもらう方が時間の節約にもなりますし、精神的にも非常に楽になります。